これは現在、東京・埼玉付近で、わかっている環状盛土遺構(縄文後期ないし晩期)の位置を衛星画像のうえにマークしたものである。■環状盛土の分布-関東よりも正確に位置をしめすために作成した。一部の環状盛土遺構は位置を完全に特定できていないが、それほど誤差はないはずである。今回は、なかなか手のとどかない(→ASTER GDS)ASTERの画像を使用してみた。植物は赤い色になっている。 上記画像上の北端の雅楽谷遺跡(台地上標高約15m、蓮田市)の付近には、縄文前期の遺跡として有名で、黒浜式土器の名でも知られる黒浜貝塚群がある。さらにその南西にはこれもまた縄文前期の関山式土器の名で知られる関山貝塚(関山一丁目)がある。貝の構成はおおむねヤマトシジミなど淡水産の貝が主で、海水産の貝がまじるという状況らしい。約6000年前、いわゆる縄文海進により海が内陸部まではいりこみ、現在埼玉県にあたる地域には奥東京湾が形成されていた。上の衛星画像のかなりの部分は海だったであろう。やがて海はひきはじめ、低地には広大な沼沢地がひろがった。環状盛土遺構がつくられたのはそのような大きな環境変化の過程のことであったろう。農耕を業とするにいたった人々はこの沼沢地と格闘しはじめるのである。
上記の衛星画像は米国NASAより提供されているものである。観測衛星TERRAは米国NASAの打ち上げた衛星であり、ASTER(Advanced Spaceborne Thermal Emission and Reflection Radiometer)というセンサーを搭載している。ASTERは日本の通商産業省がNASAのEOSプロジェクトに参加するなかで開発され組み立てられたものである(ASTER SCIENCE PROJECT)。 ・以上の数値・内容等は正確さを保証するものではない。参考程度に考えられたい。誤りがありましたら、ご指摘ください。 |
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